プリンスリーグ対清水エスパルスユース 得点シーン:山﨑絢心(3年スポーツ探究科)
前半23分、清水エスパルスに先制を許しましたが、同29分に山﨑絢心(3年・スポーツ探究科)が冷静にニアサイドへ流し込み、同点に追いつきました。前半はゴールポストを3度叩く場面もあり、決定的なチャンスをいくつもつくり出しましたが、追加点にはつながりませんでした。
後半は一瞬の隙を突かれて失点。その後は急激に上がった気温の影響もあり、両チームともに疲労が見える展開となりました。選手交代を重ねながら最後までゴールを目指しましたが、得点には至らず、惜しくも敗戦となりました。
次戦は4月26日(土)11時キックオフ。ジュビロ磐田ユースとの一戦が、富士市立高校グラウンドで行われます。
引き続き、温かいご声援をよろしくお願いいたします。
<雑感>
私は2003年、2004年の2年間、選手として清水エスパルスに所属していました。
この日の会場は、トップチームの練習場でもある清水エスパルス三保グラウンド。私にとっては、約20年ぶりの訪問となりました。
選手たちのウォーミングアップにあわせてグラウンドに足を踏み入れると、松林に囲まれた鮮やかな芝生が、20年前と変わらずそこに広がっていました。
大学を卒業し、夢を叶えて清水エスパルスの一員となったあの2年間。しかし、現実は厳しく、トップ選手との力の差に打ちのめされる毎日でした。公式戦への出場は一度もなく、苦悩と葛藤の中で過ごした時間でもありました。
入団から2年後、戦力外通告を受け、J2のサガン鳥栖へ移籍することになりました。
今回の対戦相手である清水エスパルスユースのベンチには、当時の10番であり、すでにクラブのレジェンドだった澤登正朗さん、そして、当時ユースの選手としてトップチームに飛び級で参加していた山本真希さんの姿もありました。
澤登さんや山本さんに限らず、かつての仲間たちが今もJリーグという世界で、それぞれ指導者としての道を歩んでいる姿には、心を打たれるものがありました。
現役引退後、私は『セカンドキャリア』として「教員」という道を自ら選びました。その後、仲間たちがJリーグで指導者として活躍している姿を見て、当時はその活躍を遠くに感じることもありましたが、今ではこの教員という仕事に大きな誇りを持っています。ピッチに立てば、指導者として選手の成長に関わることができる喜びを強く感じます。
あらためて、今この場所に立っていることは決して当たり前ではないと実感しました。そして、与えられた役割に対して、これからも真摯に向き合っていこうという思いが胸に浮かびました。
富士市立高校サッカー部にはプロを目指す選手もいます。対戦した清水エスパルスユースの選手たちも、きっと同じ志を持っていることでしょう。私は、力不足で選手としてのキャリアは短く、夢の途中でその道を終えましたが、夢を叶えたその先に居続けられる力、夢を見続けられるだけの強さを、選手たちには身につけてほしいと心から願っています。
文責:サッカー部副顧問 高林